PTL(Pick To Light)とは、保管棚に取り付けられたデジタル表示器の光と指示数に従って対象品をピッキングするシステムです。日本では主に「DPS(デジタルピッキングシステム)」とも呼ばれ、出荷作業の効率化に貢献します。
このシステムは、ピッキング対象商品の棚に設置された表示器が点灯し、作業員に必要な数量をデジタルで指示する仕組みです。紙のリストが不要なため、商品を探す手間が省け、作業者の熟練度を問わず「誰でも素早く、正確に」作業を行えるのが最大のメリットです。これにより、誤ピッキングを極限まで低減し、出荷品質の均一化と教育コストの削減を両立します。一方で、初期導入費用がかかる点や、多品種少頻度(ロングテール)の商材では表示器の設置コストがかさむ点、棚のレイアウト変更時に設定修正の手間が発生する点がデメリットとして挙げられます。
物流における働き方改革やドライバー不足などに起因する深刻な労働力不足を受け、PTLは倉庫省人化の基盤として再評価されています。近年ではAMR(自律走行搬送ロボット)と連携した協調型ピッキングや、配線工事が不要なワイヤレス式、プロジェクションマッピング技術を応用した次世代型が登場し、導入コストとレイアウト変更の難しさが劇的に改善されました。ペーパーレス化によるグリーンロジスティクスへの貢献度も高く、持続可能な物流現場に不可欠な技術となっています。