UN/EDIFACTとは、国連が策定した「行政、商業、運輸のための電子データ交換」の国際標準規格です。国境を越えた企業間取引や通関、物流手続きにおいて、電子データを円滑かつ迅速に処理するためのグローバルな共通フォーマットとして機能しています。
この規格は、見積書、注文書、インボイス、船積指示書など、多種多様な貿易・物流帳票のデータ項目や構造を共通化し、異なる国やシステム間でのシームレスなデータ連携を可能にします。導入によるメリットは、手入力に伴うミスの防止、業務処理の大幅な高速化、ペーパーレス化によるコスト削減です。一方で、規格のルールが複雑で専門的な知識が求められる点や、システム構築・維持に一定のコストがかかる点が課題として挙げられますが、国際海運や航空輸送、税関等のグローバルサプライチェーンの現場において不可欠なインフラとなっています。
物流DXの推進や深刻な労働力不足への対応として、従来のEDIFACTデータをWeb APIやブロックチェーン技術と連携・統合し、リアルタイム性を高める動きが加速しています。さらに、グリーンロジスティクスにおけるCO2排出量のグローバルな可視化においても、規格化された信頼性の高いデータソースとして、UN/EDIFACTは国際サプライチェーン全体の意思決定を支える重要な役割を担い続けています。