SQC(統計的品質管理)とは、データのバラツキを統計的な手法で分析し、品質の維持・向上を図る管理手法です。物流分野では、誤出荷率や配送遅延、作業ミスの発生原因などを客観的な数値として捉え、改善のPDCAサイクルを回すための基盤となります。
SQCは、管理図やパレート図、ヒストグラムといった統計ツールを用い、現場の勘や経験に頼らずデータに基づいてプロセスを改善します。物流業務においては、入荷からピッキング、梱包、配送に至る各工程の作業ミスやリードタイムの変動を可視化・分析する役割を担います。導入のメリットは、トラブルの真因を特定しやすくなり、作業の標準化と高品質化を両立できる点です。一方で、効果を最大化するにはデータの継続的な収集が必要であり、統計知識を持つ人材の育成や、データ収集体制の構築に一定のコストがかかる点が課題となります。
DXの進展に伴いWMSやIoT、AIを駆使してリアルタイムに作業データを収集・分析する「高度なSQC」が主流となっています。労働力不足が深刻化するなか、作業ミスによる手戻りや再配送を極小化するSQCは、現場の生産性向上に不可欠なアプローチです。さらに、誤配送や輸送破損を減らすことは、廃棄ロスや無駄なCO2排出の削減にもつながり、持続可能なグリーンロジスティクスの実現を支えています。